食べ物も生活リズム、気候も違う海外でのハネムーン。楽しくてつい無理をしてしまったり、美味しいイタリア料理を食べすぎてしまったり・・。
飛行機の中やホテルはエアコンが効きすぎて空気が乾燥。体調を崩したという方もいらっしゃるのでは?
新婚旅行中に体調が悪くなったら・・・あまり想定したくはありませんが、万が一ということもありますので備えあれば憂いなし。
安心してハネムーンを楽しむためにも、クレジットカードに付帯しているものに加え、海外旅行保険には必ず加入されることをお勧めします。
最後までハネムーンを楽しみたい!軽い症状ならイタリアの薬局へ
普段から服用している、自分にあったお薬をハネムーンに持参することがベスト。でも万が一忘れてしまった、急に調子が悪くなったけど医者に行くほどではない、という時に使えるお薬や薬局で役立つイタリア語をご紹介します。
無理や我慢は禁物ですよ!
(1)症状を説明する
“Ho ~ ”は「私は~を持っている=私は~です」を意味します。Ho(オ)の後に、症状を説明する単語をつなげます。
例:
■Ho il raffreddore.(オ・イル・ラッフレッドーレ)
風邪をひています。
■Ho la febbre.(オ・ラ・フェッブレ)
熱があります。
<症状のイタリア語>
- 痛み Dolori (ドローリ)
- 頭痛 Mal di testa (マル・ディ・テスタ)
- 腹痛 Mal di pancia (マル・ディ・パンチャ)
- 歯痛 Mal di denti (マル・ディ・デンティ)
- 腰痛 Mal di schiena (マル・ディ・スキエーナ)
- 胃痛 Mal di stomaco (マル・ディ・ストーマコ)
- のどの痛み Mal di gola (マル・ディ・ゴーラ)
- 生理痛 Dolori mestruali (ドローリ・メストゥルア―リ)
- 乗り物酔い Mal d’auto (マル・ダウト)
- 下痢 Diarrea (ディアッレ―ア)
- 便秘 Stitichezza (スティティケッツァ)
- 鼻詰まり Congestione nasale (コンジェスティオ―ネ・ナザーレ)
- 咳 Tosse (トッセ)
- 熱 Febbre (フェッブレ)
- 風邪 Raffreddore (ラッフレッド―レ)
- めまい Vertigini (ヴェルティージニ)
- 吐き気 Nausea (ナウゼア)
- 熱中症 Colpo di calore (コルポ・ディ・カローレ)
- 捻挫 Distorsione (ディストルスィオ―ネ)
- 青あざ Livido (リヴィド)
- ギックリ腰 Colpo della strega (コルポ・デッラ・ストレ―ガ)
- 寝違え Torcicollo (トルチコッロ)
(2)欲しい薬を説明する
“Vorrei acquistare ~ ”は「私は~を買いたいです」を意味します。Vorrei acquistare(ヴォッレイ・アックィスターレ)の後に、欲しい薬を説明する単語をつなげます。
例:
■Vorrei acquistare un collirio per l’occhio secco.(ヴォッレイ・アックィスターレ・ウン・コッリ―リオ・ペル・ロッキョ・セッコ)
ドライアイ用の目薬を買いたいです。
<薬局で買える薬をイタリア語で>
- 薬局 Farmacia(ファルマチーア)
- 薬 Farmaco (ファルマコ)
- 鎮痛剤 Antidolorifico(アンティドロリーフィコ)
- 解熱剤 Antipiretico (アンティピレティコ)
- 止瀉薬(下痢、食あたり) Antidiarroico (アンティディアロイコ)
- 消炎剤 Antinfiammatorio (アンティンフィアンマトーリオ)
- 抗生剤 Antibiotico (アンティビオティコ)
- 湿布 Cerotto medicato (チェロッㇳ・メディカート)
- 目薬 Collirio (コッリ―リオ)
- スプレー Spray (スプライ)
- 消毒薬 Disinfettante (ディスィンフェッタンテ)
- 軟膏剤 Ungento (ウンジェント)
- 座薬 Supposte (スッポステ)
- サプリメント Integratore (インテグラトーレ)
(3)その他お役立ちフレーズ
■Potrebbe consigliarmi quale farmaco prendere? (ポトレッベ・コンスィリアールミ・クアレ・ファルマコ・プレンデレ?)
どの薬がいいか教えていただけませんか。
■Quante volte dovrei prendere questa medicina a giorno? (クァンテ・ヴォルテ・ドヴレイ・プレンデレ・クエスタ・メディチ―ナ・ア・ジョルノ?)
この薬を一日に何回飲めばいいのですか?
■Non vorrei usare il farmaco forte. (ノン・ヴォッレイ・ウザーレ・イル・ファルマコ・フォルテ?)
強い薬は使いたくありません。
■Quali sono gli effetti collaterali di questa medicina? (クァーリ・ソノ・リ・エッフェッティ・コッラテラーリ・ディ・クエスタ・メディチ―ナ?)
この薬の副作用はなんですか。
処方箋無しで買えるイタリアの常備薬
イタリアの家庭の定番常備薬をご紹介しましょう(アレルギーのある方はご注意ください)。ただし、対症療法薬ですので、症状を和らげるだけで不調の原因そのものを治すことはできません。
処方箋無しで買えるお薬には下記写真のようなマーク(Farmaco Senza Obbligo di Ricetta)が入っています。
■解熱・鎮痛剤
タキピリーナ500㎎・錠剤(Tachipirina 500mg compresse)
有効成分がパラセタモール系の錠剤で、子供の熱が出た時や軽い頭痛・のどの痛みなどに小児科医が勧める解熱・鎮痛剤です。
1回一錠(500㎎)。必要なら4時間おきに飲んでもOK(ただし、一日6錠以上使用不可)。
※1,000㎎のものもありますが、医師の処方箋無しでは購入できません。
■のどの痛み・腫れを緩和
フロベン・ゴーラ(Froben Gola)
有効成分が非ステロイド系の抗炎症薬「フルルビプロフフェン配合」の喉スプレー。のどの腫れや痛みを和らげます。のどに直接スプレーします。
特に使用量の制限はありません。
■腰痛・関節痛・筋肉痛・生理痛などの鎮痛剤
ヴォルタドヴァンス25㎎・錠剤 (Voltadvance 25 mg compresse)
日本でも湿布や塗り薬でおなじみの「ボルタレン」と同じ有効成分「ジクロフェナク配合」の錠剤です。痛みがひどい際に使用します。
食後に1回1~2錠 、1日3錠以上使用不可。3日以上の連続使用不可。
■食あたりなどでの下痢どめ(止瀉薬)
ビミクシン8㎎・錠剤(Bimixin 8㎎ compresse)
写真がないのですが、イタリアの医師が途上国などで、食当りの症状を和らげるために持っていく薬として使われています。
下痢をどうしても早く止めたい方に有効。ただしウイルス系胃腸炎などの場合、下痢などを止めてしまうと、体外に出ずに残ってしまう場合があるのであまりお勧めしません。
飛行機での移動などで、どうしても止める必要がある場合のみに使用した方がよい、という医師の意見です。
有効成分バシトラシンとネオマイシン配合の抗生物質の錠剤です。
ビミクシンと併用して腸内フローラを整えるプロバイオティクスの「エンテロジェルミーナ(Enterogermina)」の服用が、医師により奨励されています。

下痢と抗生剤で腸内善玉菌が減り、腸内フローラが荒れてしまうのでお腹の調子を整えるために飲む善玉菌です。
ハネムーン中におなかの調子を整えたい方には、エンテロジェルミーナだけ飲まれてもよいと思います。副作用などの心配はないです。
■皮膚炎や乾燥などの肌の炎症を和らげる
ビオニーク社 トリデルム レ二ル アジー (BioNike Triderm Lenil Ag)
敏感肌やアトピー性皮膚炎の方や子供に処方される、医薬品のクリームです。乾燥などの刺激から肌の炎症や赤み、痒みを抑えてくれます。薬局コスメブランドが出しています。
春夏と特に乾燥している気候や硬水のため、アトピー性皮膚炎の悪化などの肌トラブルが出てしまう方がイタリアでは結構多く、そういった状況に対処する主治医一押しのクリームです。顔にも体にも使えます。
■熱中症予防や疲労回復に
ポラーゼ(Polase)
イタリアの夏は日差しが強くて気温も高く暑さが厳しいです。湿気が少ないため、日本にいるよりかは熱中症の危険は少ないですが、汗をかいて体のミネラル分が失われることには変わりません。
なお、旅先で環境が変わり、一日中屋外で過ごし、長距離を歩いたりと、疲れやすくなります。
イタリアで、疲労回復の栄養剤といえばこのポラーゼです。日本でいうポカリスエットのようなものでしょうか。
ちょっと体調が優れないけど、とにかく今は体調を整えて頑張りたい!と言う時もこれを服用します。下痢が収まった後などで栄養が失われてしまった場合にも服用します。
水に溶かして飲む顆粒タイプです。オレンジかレモンの味でなかなかおいしいです。
以上のものは全てどこの薬局でも買えます。
▼関連記事
・海外新婚旅行で薬を持っていく場合の注意点は?あるといい常備薬も解説!
新婚旅行中にイタリアの病院へ!海外旅行保険を活用しましょう
薬では抑えられない重い症状の時、無理をしないで病院に行く必要があります。まず日本で加入している保険の書類を確認しましょう。
加入している保険会社によっては日本語対応の電話サービスを行っていますので、そちらにすぐさま連絡しましょう。
急を要する症状やケガ・骨折などの場合
公立の救急病院に行きます。
<メリット>
医療費が安価もしくは無料で旅行者でも誰でも診てくれます。
<デメリット>
ほぼイタリア語のみ。重症でないと判断された時は長時間待たされる可能性あり。
救急車を呼ぶのに費用はかかりません(救急車を呼んだ場合、病院は選べません)。
言葉が心配な場合は日本人の通訳や医療アシスタントが必要になります。加入している保険会社によっては、通訳の手配をしてくれるところもあります。
救急ではないが診てほしい場合
私立の病院と公立の病院の選択ができますが、旅行者の方には私立の病院をお勧めします(保険会社と提携している病院はほぼ私立の病院です)。
ざっと公立、私立の病院のメリット・デメリットを見てみましょう。
■私立病院の場合
<メリット>
施設が綺麗 比較的早く見てくれます。
<デメリット>
医療費が高価。英語で対応のところもあります。
■公立病院の場合
<メリット>
医療費が安価。
<デメリット>
予約がすぐに取ません。ほぼイタリア語のみ。手続きが複雑。
日本外務省のホームぺージに「世界の医療事情」が紹介されており、イタリアの医療事情も詳しく説明されています。
イタリアの公立病院の救急外来は誰でも治療を受けられます。ただし、生死を争う緊急事態でなければ待っている患者が多い場合、長時間待たされることになります。
私も耳が半分に切れる怪我をして、最寄りの救急病院に行きましたが、10時間待たされました。
ただ、病院の立地条件や時間帯などにより待ち時間は変わるようで、ギックリ腰で車でしかアクセスできない郊外の不便な救急病院に行った時は、2時間待たされただけでした。
救急扱いの場合、ほぼ無料で治療が受けられますが、病院のトリアージュ(患者の重症度に応じて優先度を選別する受け付け)で有料か無料の判断が下されます。
基準は曖昧なものがありますが、ギックリ腰の診察の場合、診察料は無料でしたがレントゲン代は支払いました(レントゲン代:27ユーロ、2019年5月のレートで約3500円です)。
耳を切った時は数針縫いましたが、診察、処置料は無料でした。
ただし、イタリアの公立の医療機関ではほぼイタリア語のみの対応になりますので、旅行者の方は同伴する通訳を付けることをお勧めいたします。
(1)ホテルにて
■Potrebbe chiamare un medico? (ポトレッベ・キアマーレ・ウン・メディコ?)
医者を呼んでいただけますか。
■Non mi sento bene. (ノン・ミ・セント・ベーネ)
気分がよくないです。
■Ho bisogno di chiamare un’ambulanza. (オ・ビソーニョ・ディ・キアマーレ・ウナンブランツァ)
救急車を呼んでください。
(2)病院にて
■Avrei bisogno del certificato medico per avere il rimborso dall’assicurazione. (アヴレイ・ビゾーニョ・デル・チェルティフィカート・メディコ・ペル・アヴェ―レ・イル・リンボルソ・ダッラッスィクラツィオ―ネ)
保険で払い戻しを受けるための診断書が必要です。
■Potrei avere la ricevuta? (ポトレイ・アヴェ―レ・ラ・リチェヴ―タ?)
領収書をいただけますか。
受診が必要な場合、日本語OKの医療機関もあります
あまりないですが、日本語OKの医療機関や医療サービスを利用するのも安心ですね。
ローマで受けられる日本語OK医療機関
ドクター中田(中田吉彦・なかだよしひこ)ローマで唯一の日本人医師です(私立医院)。
ホームぺージ:
住所:Via Monte del Gallo, 4
電話番号:+39 06 63 81 924
携帯電話番号:+39 33 56 71 76 77
診療時間:月~木 9時~20時【要予約】
フィレンツェで受けられる日本語医療サービス
「フィレンツェ エマージェンシー ネットワーク」。24時間対応のプロの日本人医療通訳・同行サービスを提供します。詳しくはホームぺージをご参照ください。
電話番号:+39 370 338 4129
Eメール:firenzeemergencynet@gmail.com
せっかくのハネムーン。薬局や病院のお世話にならないに越したことはありませんが、不測の事態になっても安心していられるように、海外旅行保険は内容を吟味して、必ずご加入くださいね。
どうぞお気を付けてよい旅を!
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