
クロアチアは南ヨーロッパのバルカン半島にある国でアドリア海を挟み、イタリアの対面に位置しています。ワインやオリーブオイルの産地としても有名。
西にスロヴェニア、北にハンガリー、東にセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナと国境を接しています。首都はザグレブで海上交易都市として栄えたドブロブニク旧市街や、世界遺産プリトヴィツェ湖群国立公園、古代ローマ帝国の流れをくむスプリットなど、見どころがいっぱい。
ジブリ映画の「紅の豚」「魔女の宅急便」のモデルにもなったといわれている街並みをぜひお2人で散策してみませんか。隣国・スロベニアへの周遊もアレンジできますよ。
今回はスカイクルートラベルから提案いただいたモデルプランをご紹介します。
クロアチア周遊10日間旅行プラン(モデルコース)
1日目 | 希望空港出発、乗り継ぎでドブロブニクへ | |
2日目 | ドブロブニク泊 | 夕方、ドブロブニク到着 |
3日目 | ドブロブニク泊 | 終日フリー(オプショナルツアーの手配可能) |
4日目 | スプリット泊 | バスでスプリットへ(約4時間)、到着後フリー |
5日目 | スプリット泊 | 終日フリー(日帰りトロギル、シベニク観光ツアー手配可能) |
6日目 | プリトヴィッツェ泊 | バスでプリトヴィッツェへ(約3時間30分~4時間)、到着後フリー |
7日目 | ザグレブ泊 | バスでザグレブへ(約2時間)、到着後フリー |
8日目 | ザグレブ泊 | 終日フリー(日帰りリュブリャナ、ブレッド湖観光ツアー手配可能) |
9日目 | ザグレブ発、乗り継ぎで日本へ | |
10日目 | 日本到着・終了 |
城壁に囲まれた城塞都市「ドブロブニク」

ドブロブニクはクロアチア南部にあり、アドリア海に面した港町。高さ25mの強固な城壁に守られた城塞都市であり、1979年には世界遺産に登録されています。
ユーゴスラビア崩壊時、セルビア・クロアチア内戦による甚大な被害を受け、危機遺産として登録されることになりましたが、現在ではかつての美しい街並みを取り戻しつつあります。
ドブロブニクはかつてイタリアのヴェネチアに並ぶほどの港湾都市国家でした。ドブロブニクに残る城壁はラグーサ共和国時代の名残で、約2㎞にわたり旧市街を取り囲む城塞には上ることが出来、ここから街並みを見渡せます。
世界でも指折りの美しさを誇る「ラ・コンチャビーチ」

オレンジ色の屋根とアドリア海のブルーのコントラストが美しい旧市街地。その市街地をぐるりと1周できるのが城壁巡りです。
城壁には3カ所の出入口があり「ピレ門」「プロチェ門」「聖イヴァン要塞近くの出入り口」となっています。城壁の内側に入るのは自由ですが、城壁の上を歩くにはチケットが必要になります。

絶景といわれるのがピレ門近くにあるミンチェッタ要塞。城壁の最も高いところにあるため、要塞の上から眺める景色はひときわ美しいと評判です。

だいたい1時間ぐらいで1周できますが、途中お手洗いに困るので事前に済ませておくのがベスト。城壁散策に含まれているロヴリェナッツ要塞もぜひ足を伸ばすのがおススメです。
海外ドラマ「ゲームオブスローンズ」のロケ地になった桟橋があります。
戦争の舞台にもなった「スルジ山」

城壁と並び、絶景といわれるのがスルジ山です。ケーブルカーで上ることができます。
街の背後にある標高412mのスルジ山山頂には、ナポレオン軍が占領中に建設した帝国要塞と白い十字架があります。ケーブルカーは戦争時に主戦場となった際に破壊されましたが、2010年に再建。
山頂駅にはレストランも併設され、ドブロブニクの街とアドリア海を眼下に一望できる景勝地に生まれ変わっています。また、白い十字架と反対側には破壊された要塞跡を利用した「戦争博物館」も。
戦争の悲惨さを今に伝えています。
旧総督邸(レクター宮殿)

ドブロブニクがラグーサ共和国として栄えていた時代、15世紀に建設された総督の住居兼仕事場だった旧総督邸。旧市街の「ルジャ広場」に面しており、文化歴史博物館にもなっています。
建物は1667年の大地震で破損しましたが、修復され、ゴシック・ルネサンス・バロックが調和する現在のスタイルになりました。ルイ16世の儀式の間や武器・硬貨、骨董家具、イタリア・クロアチアが生んだ巨匠の絵画などを見ることができます。
この他、バロック建築の「聖イグナシオ教会」、世界で3番目に古い薬局「マラ・プラーチャ薬局」がある「フランシスコ会修道院」などもおすすめ。
お2人におススメの滞在先は、「ホテルエクセルシオール ドブロブニク」「ヴィラ・オルスラ」です。プライベートビーチもあり、100年以上の歴史を誇る老舗ホテルとなっています。
ローマ皇帝ディオクレティアヌスの宮殿跡が残る「スプリット」

クロアチア南部の半島にあるスプリットは、ザグレブに次ぐクロアチア第2の都市。古代ローマのディオクレティアヌス帝が3世紀末~4世紀初頭にかけて建造した宮殿と、中世以降の建造物が混在するなど、ユニークな城塞都市となっています。
旧市街はきっちりとした四角形となっており、城壁を張り巡らせています。主な入口は東西南北に「銀の門」「金の門」「青銅の門」「鉄の門」と呼ばれる4カ所。
宮殿の中庭にあたる「ペリスティル」にはコリント式の12本の石柱が並びます。東側には「聖ドムニウス大聖堂」と鐘楼があり、ここから見下ろすスプリットの街並みは素晴らしいと評判です。

ディオクレティアヌスが築いた宮殿はユネスコ世界遺産に登録されています。
ペリスティルの反対側にあるのが「ジュピター神殿」。豪華な装飾が施された天井は必見です。
元はローマ神話の最高神「ジュピター」を祀る神殿として建てたのですが、のちにキリスト教に改宗され、神殿は洗礼室として利用されるように。現在は聖人ヨハネの銅像が祀られています。
スプリットから日帰りで楽しめる古都トロギル

まるで中世の世界に迷い込んだようなトロギルはクロアチアの小さな港町。本土とチオヴォ島、その間に橋でつながれた小さな島(旧市街地)を含めてトロギルとなっています。
世界遺産に登録された旧市街は敵の侵入を防ぐためにつくられた水路で本土から隔てられたており、城壁に囲まれた中はロマネスク様式、ルネッサンス様式、バロック様式など、様々な時代にわたる歴史的建造物が混ざり合い、独特の雰囲気に。
見どころはイヴァン・パブロ広場にある町のシンボル、13~17世紀にかけて作られたロマネスク・ゴシック様式の「聖ロヴロ大聖堂」。聖書の場面を忠実に再現した細かい彫刻が施された「ラドヴァンの門」が出迎えてくれます。

15世紀に建てられた時計塔やかつての宮殿を使った市庁舎など観光の中心となっています。
島の南西端にあるカメルレンゴの砦からは世界遺産の街並みやアドリア海を一望。本土と島の間にある運河にはたくさんのクルーザーが浮かび、港町らしい風景が楽しめます。
スプリットから日帰りで楽しめる、ちょっとツゥな街・シベニク

シベニックはスプリットから約1時間半ぐらいのところにある町で、観光客が少なく、素朴な漁村の風景と古い街並みが広がる趣のあるところです。古い石畳の路地をのんびり散策するのがおススメ。
旧市街の真ん中には聖ヤコブ聖堂があり、市庁舎やオープンテラスのカフェなどが立ち並ぶクロアチア共和国広場が広がっています。
石畳の路地を登っていくと聖ミカエル要塞があり、ここから世界最古ともいわれる旧市街やアドリア海、その先の島々までも一望に。まるでタイムスリップしたかのような、趣たっぷりの街をぜひ散策してみましょう。
クロアチアで最も古い国立公園があるプリトヴィッツェ

ザグレブから約100㎞離れたプリトヴィッツェは、296.95k㎡という広大な広さを誇る国立公園があります。ボスニア・ヘルツェゴビナと国境を接しており、90%以上のエリアは手つかずの自然と野生動物の宝庫。
世界でも類を見ない美しい景観は世界遺産に。広大な森に大小16の湖と92ヶ所の滝が点在し、周辺にはトレイルコースが整備され、自由に散策することができます。
標高150〜639mで階段状に連なる湖と、それらを結ぶダイナミックな滝。湖水の色はミネラルや有機物の量、日照角度によりエメラルドグリーンやコバルトブルーと絶え間なく変化するという美しさです。
園内には遊覧船やエコロジーバスが定期的に運航。ゆっくりと時間を取って散策するのがおススメです。
クロアチアの首都・ザグレブ

クロアチア最大の都市といえばザグレブ。東ヨーロッパとアドリア海を繋ぐ交通・物流の拠点にもなっています。
ザグレブの街は北側に旧市街、南側に新市街が広がっています。その境界線上にあるのが「イェラチッチ総督広場」。

ザグレブで見どころの1つといわれているのが「ザグレブ大聖堂(聖母被昇天大聖堂)」。旧市街・カプトルにあり、建物そのものと尖塔は建設された時期が異なるため、ゴシック様式・バロック様式(尖塔)・ネオゴシック様式が混在する不思議な雰囲気を醸し出しています。
同じく旧市街にある聖マルコ教会はモザイク状に飾られた美しい屋根が特徴。近くには国会議事堂、首相官邸、最高裁判所、ザグレブ市議会なども。
ケーブルカーでグラデツに上るとあるロトゥルシュチャク塔では毎日、4階に設置された大砲から正午を知らせる号砲が轟きます。
一転して新市街地はオーストリア文化に影響を受けた街並みに。おしゃれなカフェが立ち並び、博物館や美術館などもあります。

また、イェラチッチ総督広場のすぐそばにある高層ビル「ザグレブ360°(ザグレブ・アイ)」の最上階からは街を一望に。ぜひ訪れてみましょう。
お2人におススメのホテルは「エスプラナーデ・ザグレブ ホテル」です。
日帰りでスロベニアにも行ってみる?リュブリャナ、ブレッド湖観光

クロアチアの隣国、スロベニアへはザグレブから陸路で訪れることができます。リュブリャナはスロベニアの首都で、オーストリア、イタリアとの国境にまたがるユリアン・アルプス南東に位置しています。
中世の街並みが広がり、リュブリャナ川沿いにはカフェやショップが立ち並ぶ美しく、のんびりとした街。シンボルはリュブリャナ城でリュブリャニツァ川を望む小高い丘の上にあります。

11世紀初頭に建築されたもので、かつてはハプスブルグ家も所有していたことがあるとのこと。城からは街を一望できます。
外見は地味ですが中は荘厳で豪華な祭壇やフレスコ画で魅了する「聖ニコラス教会」、イタリアのベニスを思わせる「三本橋」、竜の像が4頭いる「竜の橋」など最所がいっぱい。中でもピンク色で人目を引く「フランシスコ会教会」は、ベネチア出身の彫刻家フランチェスコ・ロッバにより作られた美しい祭壇やレリーフが沢山あります。

また、スロベニア観光で外せないのがブレッド湖。エメラルドグリーンの水をたたえた湖は「アルプスの瞳」「アルプスの宝石」とも称される美しさです。
湖にはブレッド島が浮かび、聖マリア教会が建っています。湖北岸にはブレッド城があり、城内には湖を見下ろすレストランでの食事も可能です。
ヨーロッパ屈指の文化と自然が味わえるクロアチア周遊新婚旅行へ

ジブリ映画のファンなら一度は行ってみたいと思ったことがあるクロアチア。13世紀以降に地中海交易の拠点として栄えたこの街は、街の美しさもさることながら、自然の美しさもぴか一です。
内陸部には温泉もあり、紀元前4世紀から行われたワイン造りでも有名です。1991年にユーゴスラビアから独立し、内戦の傷跡もまだ残るクロアチアを、ぜひじっくりと巡り、その歴史や文化に触れてみてはいかがでしょうか。
【今回のスペイン周遊新婚旅行、ココがオシポイント】
●ドブロブニク、スプリット、ザグレブをめぐりながら、それぞれ異なる街をふたりだけのフリープランで体験できます
●過ごし方次第で、世界遺産8か所中5か所を網羅できます!ヨーロッパ屈指の文化と自然を一度に味わえるツアーです
●隣国への訪問もアレンジ可能。スロベニアにも足を延ばし、ブレッド湖で絵本のような風景を満喫することもできます
●ドブロブニクでは城壁ウォーク&スルジ山からの絶景を!
アドリア海とオレンジ屋根の街並みを背景に、絵になるフォトタイムを楽しんでください
●スプリット滞在中は、日帰りでトロギルとシベニクへ!コンパクトな街をふたりで歩きながら、路地裏でお気に入りのカフェを見つけてください
●ザグレブから日帰りでスロベニア・ブレッド湖への訪問もおすすめです。湖に浮かぶ教会でボートデートもロマンチックです!
■取材協力
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