2019年5月28日(火)渋谷ストリームにて「第1回イタリア・フード・フェスティバ ル ~ イタリアを食べる日 ~(The Authentic Italian Table – The Italian Food Festival ―1st edition) 」が在日イタリア商工会議所主催で開催されました。
先日もイタリア大使館で日本最大級のイタリアンイベント「イタリア・アモーレ・ミオ!2019」開催の発表会がありましたが、こちらのイベントもイタリアの魅力的な食文化を体験できる内容。
日本におけるイタリア食ブームは毎年盛り上がり、実際にイタリア旅行で舌鼓をうった日本人も増えています。
日本にあるイタリア料理店でも今まで以上に、現地の味を意識した料理を提供するようになってきました。
今回は栄えある第1回目の「イタリア・フード・フェスティバ ル」を取材!
各ブースでは、日本のイタリアンレストランなどが出展。イタリア各都市の郷土料理はもちろんのこと、イタリア料理の知識や雑学などを解説していただきながら、試飲試食を楽しんできました。
これからイタリアハネムーンを検討中というカップルのお2人。グルメ旅行はいかがでしょうか?おいしいイタリア料理目指して、素敵な旅のプランを練る参考にしてくださいね。
2022年のイタリアイベントの様子はこちらから
細長いイタリア国土、それぞれの気候・風土・文化に根差した独自の料理がいっぱい!
イタリア国土は南北に細長く、北部・中部・南部、そしてサルデーニャ島などの島々それぞれの郷土料理が楽しめます。
そしてイタリア料理に欠かせないオリーブオイルもバリエーション豊富。お料理に合わせた選択も大事です。
会場入り口では、在日イタリア商工会議所が主催するJOOP(ジャパン・オリーブ・オイル・プライズ)に参加したえり抜きのイタリアオリーブオイルを紹介。
毎年オリーブオイルコンテストが行われ、昨年度も多くのイタリアオリーブオイルが賞に輝いています。
イタリア郷土料理を紹介する各ブースでは、様々な地方の特色を生かしたお料理や、レシピ・素材にまつわるお話を聞くことができました。
たくさん出店していた中から、編集部が気になった数店舗をご紹介します。
イタリア新婚旅行でおいしいイタリア料理をいただく時の、参考にしていただけたら幸いです。
NIDO(ニド)<イタリア中北部料理>
大井町にある「ニド(NIDO)」はイタリア中北部、エミリア・ロマーナ州の郷土料理を堪能できるレストラン。シェフは現地の家庭に住み込みで修行したそうです。
今回のブースでは、ティジェッレのサンドイッチとラザニアを提供していました。
かわいらしい「おやき」型でつくるティジェッレ(Tigelle)は、エミリア・ロマーナ州のおばあちゃんの作るサンドイッチという雰囲気でしょうか。
パルマ産生ハムを挟んでいただくティジェッレ(Tigelle)は美味しさも本物でした。
<Information>
ニド NIDO
営業時間:月曜~木曜、土曜日は17時30分~0時、金曜は17時30分~2時、日曜定休
住所:東京都品川区大井1-55-12 ベルフルーレ1F
電話番号:03-6303-7499
■エミリア・ロマーナ州のご紹介
州都はボローニャ「ボロネーゼ(ミートソース)・パスタ」発祥の地。イタリアでも特に食通の州として知られ、パルマの生ハムやチーズ(パルミジャーノ・レッジャーノ)、バルサミコ酢は特に有名です。
モータースポーツ好きな方なら、フェラーリやランボルギーニなどの本社がある場所といえばわかりやすいでしょうか。
サンマリノ共和国への玄関口となるアドリア海沿いのリゾート、リミニではテルメ(温泉)が楽しめます。ヴェネツィアへもアクセスが良いので、ぜひ周遊してみてはいかがでしょうか。
ヴェネツィア新婚旅行のホテル・レストラン・観光情報はこちら≫
Ristorante La Ciau(リストランテ ラ チャウ)<イタリア北部料理>
芝浦にある「リストランテ ラ チャウ(Ristorante La Ciau)」はイタリア北部、ピエモンテ州の郷土料理を提供するレストラン。
イタリア料理というと、魚介とトマトの美味しい料理をイメージしがちです。でも北部地方は海まで遠く、山に囲まれているため、お肉やチーズ、山の幸の食材が多く使われます。
陸を伝い運ばれてくる魚料理としてアンチョビやツナ、バッカラ(塩干しタラ)を使ったお料理も多いのが特徴です。
シェフにお話を伺うと、ピエモンテ料理では鮮魚を使うことができないため、仕方なくツナやアンチョビをを使用して魚料理を「感じる」料理が創作されてきたそうです。
とはいえ、味に誇りを持つイタリアではお料理の味を崩すことなくおいしくいただくための一品として、ツナやアンチョビを利用したお料理もピエモンテ州の郷土料理にしていったのです。
上の写真向かって左に移っているお皿「Vitello Tonnato(子牛とツナソースの付け合わせ)」を、ピエモンテへ新婚旅行の際には試してみてはいかがでしょうか。
イタリアでは宗教上の理由で謝肉祭という、肉断ちなどをするキリスト教の節制期間があります。
しかしその時期、どうしてもお肉が食べたかったピエモンテ民は、ウサギを川に入れ、それをお魚として釣り上げ、ウサギ(魚のつもり)料理をいただいたという説もあるそうです。
ウサギとツナを合わせた「Tonno di Coniglio(ウサギのツナ料理)」もお試しくださいね。
<Information>
「リストランテ ラ チャウ(Ristorante La Ciau)」は、JR田町駅から歩いて3分くらい。地階と地上階にお店を構えています。
地階は本格的な落ち着いた雰囲気、地上階はカジュアルな雰囲気のバールタイプのレストランです。
田町駅にはイタリア大使館があるのでイタリア人の利用も多いお店。イタリア人から「おいしかったよ」メッセージが、壁にたくさん書かれているのも本場の味を再現しているお店だからこそですね。
地上階のレストランでは軽くワインと前菜を頼むアペルティーボも楽しめます。
リストランテ ラ チャウ Ristorante La Ciau
営業時間:水曜~月曜11時30分~15時/18時~23時、火曜定休
住所:東京都港区芝浦2-16-7中野第3ビル
電話番号:03-3451-3725
■ピエモンテ州のご紹介
州都はトリノ。スローフード運動発祥の地でもあります。北はスイス、西はフランスに接し、イタリア赤ワインのシンボルともいえる「バローロ」「バルバレスコ」を産する州として有名です。
アルバでは毎年、10月~11月の週末に「白トリュフ祭り」を開催。世界中からこの白トリュフを求めて人が集まります。
トリュフはフォアグラ、キャビアと並んで世界三大珍味の一つですが、白トリュフは抜群の香りを持ち、人口栽培できないため、非常に珍重(黒トリュフの3~10倍の値段で取引)されています。
トリノはミラノから電車で約1時間程度でアクセス可能。デイトリップでグルメを楽しんでもいいですね。
Antichi Sapori(アンティキ・サポーリ)<イタリア南部料理>
「アンティキ・サポーリ(Antichi Sapori)」は、南イタリア・プーリア州の郷土料理を中心に、本格的なイタリアンが味わえるレストランです。
南イタリア・プーリア州から直送された生チーズ「ブッラータ」の「ストラッチャテッラ」がとにかくおいしい!
生クリームと繊維状にカットしたモッツァレラ(ストラッチャテッラ)を、フレッシュなモッツァレラの生地で巾着状に包んだ、プーリア州発祥のチーズを「ブッラータ」とを呼びます。
このブッラータをナイフで柔らかく割るとフレッシュな瑞々しいストラッチャテッラが顔を出します。
ブッラータはプーリアを代表するフレッシュチーズです。 モッツァレラチーズよりもクリーミーなブッラータチーズは、上品で滑らかな舌触りでイタリア食を魅了します。
「アンティキ・サポーリ(Antichi Sapori)」では、クリーミーなのにさっぱりとしたストラッチャテッラと、それによくマッチする南イタリアのワインを提供してくれていました。
<Information>
「アンティキ・サポーリ」は広尾にあります。店内は南イタリアの香り漂うインテリアにまとめられていて、まるでイタリアにいる気分にさせてくれます。
使われている食器、インテリアに至るまですべて、イタリア「アンティキ・サポーリ本店」から取り寄せているので「目で見る食」も楽しめます。
店頭ではプーリア州直送のフレッシュチーズも販売していますので、是非お店で南イタリアの味を食してみてはいかがでしょうか。
アンティキ・サポーリ Antichi Sapori
営業時間:11時30分~15時30分/18時~23時、年中無休
住所:東京都港区南麻布5-2-40 日興パレス1F
電話番号:03-6277-2073
■プーリア州のご紹介
州都はバーリ。イタリアブーツのかかと部分に位置し、世界遺産になっているとんがり屋根の不思議な建物「トゥルッリ」が立ち並ぶアルベロベッロで有名な場所です。
町全体が白く塗られた建物が立ち並ぶエリアが多く、どことなくギリシャの街を思い起こさせます。イオニア海を挟んで南東方向にギリシャがあるので、古代からその影響を受けてきました。
プーリア州ではありませんが、アウルベロベッロとセットで観光ツアーが良く組まれているマテーラは洞窟都市。ナポリからオプショナルツアーで訪れるのが人気です。
プーリア州のおいしいグルメを楽しむ、南イタリア周遊ハネムーンをぜひ楽しんでみては?
Trattoria la Gioconda(ラ・ジョコンダ)<イタリア中部の郷土料理>
「ラ・ジョコンダ(La Giocconda)」レストランではトスカーナ州の郷土料理を楽しめます。
なかでも人気だったのは、ホールチーズの中で溶け出すチーズと絡めて提供される「チーズリゾット」です。
トスカーナ料理といえば、Tボーン(ビステッカフィオレンティーノ)や、トスカーナトリッパ(豚の内臓トマト煮込)など「肉」料理が代表です。
「ラ・ジョコンダ(La Giocconda)」は赤羽橋、イタリア大使館の通りにあるため、ランチタイムにはイタリア人が集まります。
賑やかな店内で、リーズナブルにおいしいランチをいただけるレストランです。
<Information>
ラ・ジョコンダ La Giocconda
営業時間:月曜~金曜 11時30分~14時30分/18時~23時、土曜部 12時~14時30分/18時30分~23時、日曜休み
住所:東京都港区三田 2-10-2
電話番号:03-6435-4127
■トスカーナ州のご紹介
州都はフィレンツェ。町全体が美術館といっていいほどの芸術都市として知られています。ルネッサンスが生み出したフィレンツェのシンボル「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」のドゥオモで有名。
フィレンツェの街並みを一望するミケランジェロ広場やヴェッキオ橋、フィツィ美術館、パラティーナ美術館など見どころがたくさんあります。
この他、ピサの斜塔やトスカーナの田園風景が広がるシエナへも日帰り旅行が可能です。
有名ワイン「キャンティ」やオリーブ、山塊の食材が豊かなトスカーナ州・フィレンツェは名だたる名店がずらり。お料理留学も人気です。
フィレンツェハネムーンのついでに、2人で思い出の味を習うというのも魅力的かもしれませんね。
フィレンツェ新婚旅行のホテル・レストラン・観光情報はこちら≫
Alto Tritone(アルト トリトーネ)<イタリア各州の郷土料理>
「アルト トリトーネ(AltoTritone)」レストランは大阪にある本格イタリアン家庭料理のお店です。 つまりイタリアマンマ(お母ちゃんの味)のお料理を楽しめます。
生パスタを提供してくれるのですが、その制作が家庭で作るマンマ方式です。
写真は「キタッラ」と呼ばれるパスタ製造道具です。
「キタッラ」というとなじみませんが、ギターという言葉にするととなじめませんか。
つまりギターの弦の形で針金を引き詰め、平たい麺を細くカットするパスタ製造道具です。日本人は細目の麺が好みだとお店の方がおっしゃっていました。
キタッラはイタリア中部のアブルッツォ州で作られました。山間のアブルッツォでは猪肉のミートソースが有名です。
キタッラで作ったスパゲッティに、ミートソースを絡めてにぎやかな家族団らんを過ごした雰囲気が感じ取れました。
<Information>
アルト トリトーネ AltoTritone
営業時間:火曜~日曜 17時30分~22時30分、月曜定休
住所:大阪市北区大淀南1-4-20 長谷川ビル1階
電話番号:06-6345-0088
この他魅力的な食文化がいっぱいのイタリア
他にも多くのイタリア料理を代表するレストランや店舗が出店。北イタリアから南イタリアまでの郷土料理の数々を紹介してくれました。
すべてを紹介しきれませんが、残りを駆け足でご紹介!
例えば、豚の丸焼き(ポルケッタ)はローマの避暑地、カステッリ・ロマーニ(ラッツィオ州)にある、Ariccia街(アリッチャ)の郷土料理として有名。今回のイベントでは2つのレストランでこの豚の丸焼きを提供していました。
一つ目は渋谷にあるイタリア・サルデーニャ島のマンマの味
「タロス(Tharros)」。
イタリア・フード・フェスティバ ル ~ イタリアを食べる日 ~まとめ
イタリアと日本の国交は2016年で150周年を迎え、イタリアでは日本食ブームも人気です。
食材の素材を活かした料理に各都市の郷土料理の数々。
日本食もイタリア食も料理職人の味覚と食材を知り尽くした知識が詰まっています。
今後もイタリアと日本の食のお付き合いが楽しみですね。イタリア旅行で各州の名産を食する旅行も人気になることでしょう。
イタリアへハネムーンを楽しむ予定の方なら、日本で予習していくのもあり!今度は、2019年7月7日(土)~8日(日)、TBSテレビ・赤坂サカスで開催される「イタリア・アモーレ・ミオ!2019」がチャンスですよ。すでにハネムーンを終えてしまったなら、思い出の味を結婚記念日に楽しむのもいいですね。
また、本場のイタリア料理を通訳付きで学べる気軽な短期留学というのもあるそうですよ!ハネムーンのついでに、もしくは、記念日のアニバーサリー旅行としてお料理留学を楽しむのもおすすめです。気軽に資料を取り寄せてみては?
グルメなイタリアへぜひお2人で!
■取材協力
在日イタリア商工会議所