ハネムーンで行きたいヴェルサイユ宮殿

フランスハネムーンで絶対外せない場所の1つ「ヴェルサイユ宮殿」。前回はヴェルサイユ宮殿に入場するためのチケット攻略法と行き方(アクセス)をご紹介させていただきました。

2回目はヴェルサイユ宮殿をより楽しむために、その歴史をご紹介しつつ、宮殿内の見どころをご紹介させていただきます。

太陽王ルイ14世が作り上げ、マリー・アントワネットが贅を尽くした世界一有名なこの宮殿。想像以上の豪華絢爛さに溜息が出ます。

それでは圧巻の宮殿へとご案内いたしましょう!



ヴェルサイユ宮殿とは?栄華を極めたその歴史

ヴェルサイユ宮殿とは

ブルボン朝の最盛期を築き“太陽王”と呼ばれたルイ14世(1638‐1715)。彼が父ルイ13世の使っていた狩猟の館を増築し作り上げたのがヴェルサイユ宮殿です。フランス随一の豪華絢爛さを誇る宮殿といわれています。

この宮殿が作られるきっかけは、ルイ14世の大蔵卿(フランスの財務省にあたる)ニコラ・フーケが建築した「ヴォー=ル=ヴィコント城(Château de Vaux-le-Vicomte)」です。

セーヌ=エ=マルヌ県にある「ヴォー=ル=ヴィコント城」は、当時最高の芸術家を集めて造らせました。この城は後に17世紀建築の最高傑作とまで言われるようになります。

これに怒ったルイ14世が同じ芸術家たちを集め、1661年にヴェルサイユ宮殿の建設に着手。その後、ニコラ・フーケは没落することとなったのです…。

17世紀~18世紀を代表するバロック建築の大傑作

宮殿建築のいきさつ

宮殿の全体的な建設指揮はヴォー=ル=ヴィコント城を作った建築家ルイ・ル・ヴォー(1612ー1670)が担当。ル・ヴォーの死後は国王の首席建築家ジュール・アルドゥアン=マンサール(1646ー1708)が引継ぎました。

天井画と室内の装飾などはヴォー=ル=ヴィコント城を担当した画家のシャルル・ルブラン(1619ー1690)

そして庭園は、ヴォー=ル=ヴィコントの庭園を手掛けた造園家アンドレ・ル・ノートル(1613ー1700)が担当

17世紀~18世紀を代表するバロック建築の大傑作は、この最高の職人たちによって作られ、1682年に庭園以外の多くの部分が完成しました。

王は自然をも変えることが出来る!

ヴェルサイユ宮殿がある場所は、元々水源のない荒れた土地でした。そこへセーヌから水を引き、宮殿と共に豊かな森が作られました。

庭園に入ることが許された民衆は、王は自然をも変えることが出来る、ということを見せつけられたのです。

絶大な支配権力を持つ絶対王政のルイ14世

宮殿が完成した年に、宮廷をパリからこのヴェルサイユに移し、強制的に貴族を移り住まわせました。当時ここには貴族と官吏、召使いが数千人いたと言われております。

そのためヴェルサイユ独特の細かいしきたりが出来ていきました。

ちなみに、数千人の居住者のためのおトイレの数が圧倒的に足らなかったので、庭や宮殿の片隅ですませていた人もいたようです…。でもせっかくのヴェルサイユ宮殿、想像するのはここまでにしておきましょう。

華麗で優雅な宮廷文化が花開いたヴェルサイユ宮殿

ヴェルサイユ宮殿での暮らし

その後、歴代の王の中で最も美男子と言われ政治より女性が好きだったルイ15世(1710ー1774)。そしてブルボン朝最後の王、ルイ16世(1754ー1793)と若くしてオーストリアから嫁いだマリー・アントワネット(1755ー1793)が暮らし、華麗で優雅な宮廷文化の舞台となりました。

しかし、そんな華やかな舞台は1789年、王室に怒り狂った民衆が押し寄せ“フランス革命の歴史の場”となったのです。

革命では家具や調度品が略奪に遭いましたが、宮殿自体は奇跡的に無傷でした。

ヴェルサイユ宮殿、革命後の運命は?

その後、ナポレオン・ボナパルト(1769ー1821)がグランド・トリアノンを別荘として使用。

1837年、ルイ=フィリップ王(1773ー1850)が歴史的美術館として一般に公開。

そして1979年に世界文化遺産に登録されました。1995年以降は国の管轄となっております。

ヴェルサイユ宮殿の広さはどのぐらい?なんと東京ドーム200個分以上!

ヴェルサイユ宮殿の広さ

庭園も含めた総面積は約1,000ヘクタール。何と東京ドーム200個分以上!

この中で観光スポットは大きく分けて「宮殿」「庭園」「グラン・トリアノン」「プチ・トリアノン(マリー・アントワネットの離宮と村里)」の4つになります。

宮殿内の部屋数は百単位ですが、見学出来る部屋は限られています。それでも見るのに2時間はかかります。

宮殿見学の際は音声ガイド(日本語あり)が無料で借りれますので、ぜひ利用してください。

そして庭園の敷地がこれまた広い。「グラン・トリアノン」と「プチ・トリアノン」は宮殿から歩くとかなりの距離なので、有料ですが貸自転車やプチトランがおすすめです。

ヴェルサイユ宮殿見学時の注意点はスリ!庭園にもスリがうじゃうじゃ

ヴェルサイユ宮殿はスリに注意

さあ、いよいよ宮殿の見学です!

しか~し、その前に大事な注意点をお伝えいたしますね。それはヴェルサイユ宮殿はスリがとても多いということ。

私の知り合いも、日本から来た親戚の方が危うく財布をすられそうになったと言っておりました。狙ってきたのはフランス人のマダムだったそうです。

ヴェルサイユ宮殿は世界中の観光客でいつも混雑しているところ。でもその中にはスリもたくさん紛れているんです。

貴重品はしっかり自分で守り、常に注意を怠らないでください。

音声ガイドは、首からかけて片手で持って聞くタイプ。私も片手で音声ガイド、もう片方の手ではいつもカバンを押さえておりました。

宮殿だけじゃなく庭園にもうじゃうじゃおりますので、外でも気を抜かないでくださいね。

豪華絢爛なヴェルサイユ宮殿!実際に目の当たりにすると圧巻の美しさ

豪華絢爛な宮殿

それでは宮殿の主な見どころ7つを順を追ってご紹介いたしましょう。

王室礼拝堂

王室礼拝堂

ルイ14世時代の最後のプロジェクトになった、1710年完成のマンサール設計の礼拝堂。2層様式になっていて、国王と王族は2階の特別席から毎日ミサに参列しました。

ルイ16世とマリー・アントワネットの婚礼が執り行われたのもこの礼拝堂です。

天井中央に描かれたアントワーヌ・コワペルの「世界の贖罪(しょくざい)の約束をもたらす栄光の中の神」と、祭壇の上のクリコ一族が手掛けたパイプオルガンも必見です。

17世紀~18世紀当時、王室オルガニストは演奏会は行わず、王室の宗教行事のみの演奏に限られておりました。現在では、王室礼拝堂オルガニストや著名なオルガニストによる特別コンサートが開かれております。

鏡の回廊(鏡の間)

鏡の回廊(鏡の間)

ヴェルサイユ宮殿の中でとりわけ有名で、ゴージャスなのがここ鏡の回廊。マンサールにより17世紀後半に完成しました。

全長73m、幅10.5m、高さ12m。庭に面した側に大きな窓ガラスが17枚並び、その向かい側に17枚の鏡が並んでいます。

その鏡にはそれぞれ21枚の小さな鏡がはめ込まれていて合計すると357枚。当時、鏡はとても高価なもの。大量の鏡を一面に飾ることでルイ14世はフランスの力を誇示しました。

その357枚の鏡と窓からの光、そして天井から吊り下げられた精巧なクリステルのシャンデリアが反射しあい、圧倒的なゴージャス感を生み出しております。

さらに天井にはルブランによって描かれた、ルイ14世の統治の栄光を描いた画で埋め尽くされています。

宴や仮面舞踏会などにも利用

この回廊は主に宮廷に仕える人々や訪問客の通路として使われました。その他にも宴や仮面舞踏会などにも利用されたそうです。

また1919年の第一次世界大戦を終結するヴェルサイユ条約がここで調印されております。

閣議の間

閣議の間

鏡の回廊の中ほどにある入口から通じているのが閣議の間です。

名前の通り実際に様々な閣議が執り行われ、決定されました。

王の寝室

王の寝室

閣議の間の奥に進むと王の寝室があります。

わずか5歳で王に即位したルイ14世が1715年、77年の生涯を終えたのもこの部屋。宮殿の中でカーテンに仕切られたこの小さな空間だけが、王が1人になれる唯一の場所でした。

王が1人になれる唯一の場所

窓から外を見ると、この部屋が宮殿のど真ん中だということがわかります。ここから王たちは民衆の姿を眺め、何を思ったのでしょう。

王妃の寝室

王妃の寝室

歴代の王妃が使った寝室です。

現在見られる愛らしい装飾や壁紙、カーテンなどは、花に囲まれた生活を夢見たマリー・アントワネットが好んだもの。当時を充実に再現しております。

マリー・アントワネットは、ヴェルサイユ独特のしきたりに従い、分刻みのスケジュールをこなし、ここで公開出産もしております。この宮殿ではプライバシーはほとんどなかったと言われております。

ベッドに向かってすぐ左側の壁には、フランス革命の時、王妃が使ったとされる隠し扉があります。そしてその奥には隠し部屋もあるんです。

実はヴェルサイユ宮殿には、いくつもの隠し部屋や隠し通路があって、一般の入場では見ることが出来ません。

しかし、これらを見ることができるる一般非公開特別ツアーがあるんです。

ただしフランス語か英語の解説になり、4月からの期間限定となっております。また各ツアーにより見れる部屋も違ってきますので、申し込みたい場合は各ツアーにご確認ください。

<Information>
・GET YOUR GUIDE
ヴェルサイユ宮殿と秘密の部屋ツアー2時間ガイドコース」
・VELTRA
ヴェルサイユ宮殿一般非公開エリア&庭園散策半日観光ツアー」
・Expedia
VIP ヴェルサイユ宮殿の秘密の部屋優先入場ツアー」

戦史の回廊

戦史の回廊

ヴェルサイユ宮殿の中で一番大きな部屋となるのがこの戦史の回廊。長さ120m、幅13mあります。

この回廊には、497年のクロヴィス1世の「トルピアックの戦い」から1809年の皇帝ナポレオンの「ヴァグラムの戦い」まで、フランス史上重要な勝利をテーマにした大作とフランスのために戦死した王や将校の胸像が飾られています

この回廊はルイ=フィリップ王のたっての願いで作られました。

ここで特に有名なのがこの下の写真のドラクロワ作の「タイユブールの戦い」。

ドラクロワ作の「タイユブールの戦い」

どの絵もとにかく大きく迫力があります。なのですが、どの絵も似ている?ので、正直、サインを確認しなければ私にはどれがドラクロワ作品だかわかりませんでした。

ところで、あのカルロス・ゴーン氏が2014年3月の自分の誕生日に、日産とルノー連合発足15周年と称して大規模な夕食パーティーを開いたのがこの戦史の回廊

当時の舞踏会のような雰囲気が再現されていた、超ゴージャスなパーティーだったんですよ。

戦争の間、平和の間など

戦争の間、平和の間など

この他にも見どころがたくさんあって、紹介しきれません!

例えば、ローマ皇帝の姿に描かれたルイ14世の大きなレリーフが印象的な戦争の間。

戦争の間と対になっていて、ヨーロッパに平和を与えるルイ15世が描かれた絵画がある平和の間。

世界でも最も大きな天井画の1つ「ヘラクレスの神格化」があるヘラクレスの間などなど。

宮殿の各部屋をすべて見て感じるのは、ルイ14世の絶大な権力の誇示感と宮殿に対する思い入れです。

ルイ15世が描かれた絵画

5歳で王位に即位し、10歳で寝室にまで反乱軍が押し寄せるフロンドの乱(貴族による王権強化政策に対する反乱)を経験したルイ14世。絶対王政を揺るぎないものにしようという強い姿勢がそこかしこに示されております。

自分のこと好きやなぁ~、ともちらっと思いましたが。

ここは太陽王と呼ばれた(よ、呼ばせた?)ルイ14世を象徴する大建築物と言ってよいかと思います。

<Information>
ヴェルサイユ宮殿(Château de Versailles)
住所:Place d’Armes 78000 Versailles
開館時間:4月~10月 火曜~日曜日の9時~18時/11月~3月 火曜~日曜日の9時~17時30分
休館日:月曜日

次回はヴェルサイユ宮殿の庭園と離宮へ。その歴史と見どころをご紹介させていただきます。

美しい離宮グラン・トリアノンをはじめ、マリー・アントワネットが宮殿の暮らしから逃避したプチ・トリアノンも必見。

彼女の宮殿での苦悩とプチ・トリアノンでの安らぎとを感じとることが出来ます。アンドレ・ル・ノートルが設計した広大な庭園も見ごたえ十分です。

どうぞお楽しみに!


パリ・ヴェルサイユ新婚旅行のホテル・レストラン・観光情報トップ≫