ローマの地下鉄C線が、2018年3月に「サンジョバンニ駅」まで開通しました。

ローマ地下鉄C線がサンジョバンニ駅まで開通

A線・B線に加え、C線の工事が始まったのは2007年で、運行を開始したのはその10年後の2017年。

今回、ローマ中心地から最も近いサンジョヴァンニ駅まで開通したことにより、ここでA線に乗り換えてテルミニ駅までアクセス可能になりました。

サンジョバンニ駅は、サンジョバンニ教会に面したアウレリアヌス城壁の外側に位置します。

アウレリアヌス城壁
アウレリアヌス城壁

サンジョバンニ駅からローマ東方面に伸びる地下鉄C線は、A線やB線と比べると観光地を走る訳ではないので、ご利用になる観光客は少ないと思います。

それでもローマを横切る3番目の地下鉄開通という事で、ローマ観光の知識の片隅に抑えておいてくださいね。

掘れば遺跡がゴロゴロ出てくることが、地下鉄工事難航の理由

ローマの地下には、今でもローマ時代の遺跡がゴロゴロと眠っているため、地下鉄を掘るという事は一大事業なのです。

地下鉄C線は90年代に提案され、2000年の聖年祭までには全区域開通を目指していました。それがやっと今年に入り、サンジョバンニ駅まで開通することが出来たというわけです。

実はまだまだ工事中(サンジョバンニ駅~コロッセオ駅まではまだ未開通)ですが、ここまで開通したため、市民の足としては大変便利になりました。

将来的に地下鉄C線は、コロッセオやヴェネツィア広場、ナヴォーナ広場、サン・ピエトロなどをつなぐ予定。

現在、コロッセオ脇のフォリインペリアリ通り沿いの工事現場が、C線のコロッセオ駅になります。

フォリインペリアリ通り
フォリインペリアリ通り

工事で発掘されたローマ時代の遺跡は、サンジョバンニ駅に展示

90年代に着工以来、掘れば出てくる遺跡の数々の行方は?

実はサンジョバンニ駅構内に展示されています。ローマでは地下鉄構内まで無料の美術館になるのが素敵ですよね。

写真のようにローマ皇帝時代の遺跡の数々が展示されています。

ハネムーンでサンジョバンニ教会を見学した後、少し足を延ばして、地下鉄C線「サンジョバンニ駅」でローマ時代の美術品を鑑賞するのはいかがでしょうか。

サンジョバンニ駅の正面には、「COIN」デパートがありますので、お土産を選ぶのにもお勧めです。

お洒落なイタリアの小物から、着心地の良いイタリアデザインの洋服からなんでもそろいます。

新しいローマの新地下鉄駅も新婚旅行の思い出になることでしょう。

ただし、地下鉄C線を利用しての観光はあまりおすすめではありません。

C線の街道沿いは歴史あるカシリーナ通りなのですが、治安があまりよくないことと、ハネムーンで観るべきほどのものはないからです。

サンジョバンニ駅の通路に飾られている遺跡は、美術館に並べられるレベルものを無料で見学できるので、これはかなりお得。この機会にぜひ、立ち寄りプランに加えてはいかがでしょうか。

<Information>

■サンジョバンニ教会(サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂)
San Giovanni in Laterano
イタリア・ローマカトリック教会の四大バシリカ。コロッセオやフォロ・ロマーノなどとともに、世界遺産「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」の一つになっています。

25年に1度開けられる「ポルタ・サンタ(聖なる扉)」で有名。広場にあるオベリスクやラテラノ宮殿とともに観光してみてはいかがでしょうか。

・ホームぺージ:http://w2.vatican.va/content/vatican/it.html
・所在地:Piazza di S. Giovanni in Laterano, 4, 00184 Roma

 

■アウレリアヌス城壁 Mura aureliane
271年から275年、ローマ皇帝アウレリアヌスが異民族侵略対策として建築を始めたもの。全周19㎞あり、ローマの7つの丘やカンプス・マルティウス、テヴェレ川右岸のトラステヴェレ地区を囲むようにつくられています。
この城壁の建築構造や歴史について紹介する「城壁博物館」がサン・セバスティアーノ門にあります。


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