スペイン三大祭りの一つ「バレンシアの火祭り」とは?
セビージャの春祭り、パンプローナの牛追い祭りとともに、スペイン三大祭りの一つに数えられるバレンシアの火祭り(サン・ホセの火祭り)。
スペイン三大祭りの名に恥じる事なく、バレンシア都市圏内の人口100万人に対し、お祭り期間にはなんと、100万人の観光客がスペイン国内外から訪れるといわれています。
火祭りは大工さん達がキリストの養父であり大工の守護神である聖ジョセフ(スペイン語ではサン・ホセ)の日に木くずや廃材を燃やした事が起源と言われています。
それが時代とともに立派な張りぼて人形となり、世界中の旅行客を魅了するお祭りとなりました。
➡ 火祭りについての詳細は「スペインハネムーン、3月ならバレンシアの火祭りへ」をご覧ください。
火祭り人形コンクールを楽しむなら2月ハネムーンもOK!
バレンシアの火祭りが一番盛り上がるのは、3月15日~3月19日。
新婚旅行で思いっきり火祭りを楽しみたい方は、3月18日にバレンシアに到着し最終日の人形を燃やす「クレマ」まで見るのがお勧めです。
でももしハネムーンの予定が火祭りと合わなかったら?
実は2月初めから3月13日まで「火祭り人形コンクール」が開催されているので、そちらの見学がお勧めです。
火祭り人形は画像のように大きなものはビルの2階や3階まで届く高さとなり、人形の数は1つではなく大きなものを取り囲むようなデザインです。
展示されるのはその火祭り人形の一部。一部とはいえ、バレンシア市内に無数に設置される火祭り人形は700体以上と言われ、大きなコンクール会場に所狭しと並ぶ人形は圧巻の一言!
火祭りコンクールの楽しみ方
コンクール(展示)会場のチケット売り場は2つあります。左側が一般、右側が団体専用で、一般チケットは大人1枚3ユーロです。
人形はファジャ(Falla、火祭りに参加するグループ)の予算と規模により1~8にカテゴリー分けされ(8が一番下のカテゴリー)、さらにカテゴリー1の上に特別セクションがあります。
例えば社会現象や政治のテーマでは「ボヘミアン・ラプソディー」が大ヒットしたのでフレディ・マーキュリー。スペインサッカー部リーグの強豪バレンシアCFは2019年、クラブ創設100周年記念を迎えるので、オーナーのピーター・リム氏を展示。カタルーニャ独立問題、独裁者フランコの墓移籍問題なども取り上げられていました。
その他、バレンシアの民族衣装を着た人たち、バレンシアの政治家や有名人も登場します。
火祭り人形はカテゴリー分けされているだけではなく、小さな人形はインファンティル(Infantil)、大きな人形はマジョール(Mayor)と呼ばれ、1つのファジャからインファンティルとマジョールが1体ずつ出展されます。
大きな方の火祭り人形マジョールは日本人の感性からみるとグロテスクなものもありますが、小さな方の人形インファンティルはメルヘンチックで可愛らしいものが多く夢があります。
そして大きな人形の特別セクションカテゴリーともなると、人形の前に立つだけでドラマやストーリーが見えてきます。顔の表情や洋服のしわなどにも注目してみて下さい。
余談ですが、専門職である火祭り人形職人の技術は高く評価され、引き抜かれてディズニーランドなどでオブジェを作る人もいるんだそうです!
火祭りコンクールでの人気投票の仕方
火祭りはその名の通り、火が主役のお祭りで1年かけて作ったこれらの張りぼて人形は祭りの終わりに全て燃やされてしまいます。
でも燃やされない人形もあります。それがこの火祭りコンクールで1位を獲得した大きな人形と小さな人形です。これらの人形は火祭り博物館に運ばれ展示されます。
どの人形も足元に2桁から3桁の番号が振ってあるので、気に入った人形の番号のメモをお忘れなく。
出口付近にパソコンが設置され、係の人に入場チケットと気に入った人形の番号を伝えると投票が可能です。
英語でもOKですが、紙に番号をメモするか、スマフォに表示させるとわかりやすいと思います。自分の気に入った人形の番号が大きい人形(Mayor)が123、小さい人形(Infantil)が456の場合は、
- Mayor: 123
- Infantil: 456
と書けばOK。数字が12番など2桁の場合は012となります。
新婚旅行の思い出に、ぜひみなさんも投票してみて下さい!
こちらの人形。一見普通のパエリア専門レストランに見えて、パエリアの具材が本場バレンシアではありえないもの…と皮肉った人形。パエリアはバレンシア人の誇りです。
火祭り人形コンクール詳細
土日は込み合うので、出来れば平日の見学がお勧めです。土日の場合は、午前中早い時間か、スペインのランチ時間14時~は人が少な目です。
- 開催期間:2019年3月15日まで。ただし14日と15日は人形の搬出があるため13日までがお勧めです。
- 会場時間:(月)~(木)10時~20時。(金)~(日)10時~21時。14日と15日は人形搬出のため、時間変更の可能性があります。
- 入場料:一般3ユーロ。
- 場所:バレンシア科学博物館(Museo de las Ciencias Príncipe Felipe)
- 住所: Ciudad de las Artes y de las Ciencias, Av Profesor López Piñero, 7, 46013 Valencia